介護業界専門職

介護福祉士・ケアマネージャー・ホームヘルパー

介護福祉士

 

 

介護福祉士は介護の現場で実際に介護業務を行う人の唯一の国家資格です。

 

介護福祉士は、「社会福祉士及び介護福祉士法」にもとづく国家資格で、同法第2条第2項において『介護福祉士の名称を用いて、専門的知識及び技術をもつて、身体上又は精神上の障害があることにより日常生活を営むのに支障がある者につき心身の状況に応じた介護を行い、並びにその者及びその介護者に対して介護に関する指導を行うことを業とする者をいう。』とされています。

 

ここに「専門的知識及び技術をもつて、・・・心身の状況に応じた介護を行い・・・」とあるのは従来の身体的介護にとどまらず、認知症のお年寄りなどへの心理的、社会的支援を重視した介護が期待されていることをあらわしています。

 

介護福祉士の活躍の場は

 

入所施設

 

介護老人福祉施設、介護老人保健施設、介護療養型医療施設、有料老人ホームなどで入所者の介護を行います。
通所サービス

 

デイサービスセンター、デイケアセンター、宅老所などに通ってくるお年寄りの送迎や介護を行います。

 

訪問サービス

 

訪問介護事業所で管理者、サービス提供責任者、ホームヘルパーとして在宅の利用者の介護を行います。

 

団体や機関

 

社会福祉協議会、社会福祉事業団、地域包括支援センターなどの職員として介護の仕事を行います。

 

などがあります。

 

介護福祉士は介護現場での唯一の国家資格であり、日本が超高齢社会に向かう中で、将来にわたって活躍が期待される仕事です。

 

 

 

介護福祉士になるためには、現在は以下の2つのコースがありますが、1番目の養成施設コースも国家試験が必要になり、すべての人に国家試験合格を求められることになります。

 

介護支援専門員(ケアマネージャー)

 

ケアマネージャーは正式名称を「介護支援専門員」と言い、介護保険制度に基づき、要介護認定を受けたお年寄りに対して、ケアプランを作成する仕事です。

 

ケアプラン作成の他にも、要介護認定の申請代行や介護報酬の給付管理も行います。

 

ケアプランとは、要介護者等(利用者)の健康状態や家族状況、希望などを把握し、利用者の立場にたって、適切なサービスを組み合わせた計画で、ケアマネージャーはケアプランを作成した上で、サービスの調整を行い、そのサービスが適切に受けられるように 管理するという、重要な役割を担います。

 

ケアマネージャーの主な業務

 

 

(1)要介護者の課題分析とサービスとニーズの把握
(2)介護サービス計画(ケアプラン)の作成
(3)介護サービス担当者会議の運営
(4)ケアプランの継続的な管理と再評価
(5)介護支援サービスの記録
ケアマネジャーになるには、都道府県が実施する「介護支援専門員実務研修受講試験」に合格することが必要です。

 

受験資格を得るためには、実務経験が必要なので、介護福祉士として働く人が資格の取得を目指す場合が多くなっています。
合格率は20%ほどで、資格の取得も簡単ではないため、他の介護職よりも良い待遇が得られ、介護職の中でも中心的な役割を担うことになります。
介護職員初任者研修

 

ホームヘルパーになるには、今年(2013年4月)から「介護職員初任者研修」を受講する必要があります。

 

これは「ホームヘルパー2級」に代わるもので、ホームヘルパー2級は廃止されます。(既にホームヘルパー2級の資格を持っている人はその「資格」は有効で、今まで通りに仕事をすることができます。)

 

今回の改定で、介護職のキャリアパスが明確にされ、初任者研修修了者⇒介護福祉士(国家資格)⇒認定介護福祉士となりました。

 

これまで複雑だった介護福祉士の養成体系を明確化し、介護の世界で生涯働き続けることができるようにするために、介護職員初任者研修は介護職の入り口の研修として、新たに創設されたものです。

 

総時間数は130時間です。研修科目及び各科目の時間数は次のとおりです。全科目の修了時に筆記試験による修了評価を行います。

 

研修科目及び研修時間数
研修科目 時間数
職務の理解 6時間
介護における尊厳の保持・自立支援 9時間
介護の基本 6時間
介護・福祉サービスの理解と医療との連携 9時間
介護におけるコミュニケーション技術 6時間
老化の理解 6時間
認知症の理解 6時間
障害の理解 3時間
こころとからだのしくみと生活支援技術 75時間
振り返り 4時間
初任者研修修了者(ホームヘルパー)・介護福祉士

 

 

介護の仕事をする人たちをケアワーカー、ホームヘルパー、寮母、介護職員などと呼んでいますが、介護の資格には初任者研修修了者(ホームヘルパー)と国家資格である介護福祉士とがあります。

 

資格がなくても介護の仕事をすることは可能ですが、資格を取得していると就職や給料の面で有利になります。

 

初任者研修修了者(ホームヘルパー)と介護福祉士とは、日常生活が困難な高齢者や身体、精神に障害のある人などに対して、食事や入浴、排泄などの身体介護や家事サービスを行う仕事です。

 

介護するだけでなく、家族などの周囲で介護をする人に対して、どのように介護をしていけばよいかという相談に乗ったり、アドバイスをする役割も担っています。
初任者研修修了者(ホームヘルパー)と介護福祉士の主な仕事

 

 

身体の介護に関すること

 

食事、排せつ、衣類着脱、入浴、身体の清拭・洗髪、通院等の介護
家事に関すること
調理、衣類の洗濯・補修、住居等の掃除・整理整とん、生活必需品の買い物、関係機関との連絡、その他の家事
相談・助言に関すること
の3つです。

 

初任者研修修了者(ホームヘルパー)と介護福祉士は介護の現場で働く重要な仕事です。

 

2013年4月からの制度改正により介護での現場で働く仕事のキャリアパス(長期に働き続け、成長していくステップ)と社会的地位(「国家資格)を明確になりました。

 

「介護福祉士」という国家資格への道筋を明確にし、さらに上位資格である「認定介護福祉士」の設立も検討されています。

 

今回の改定で、介護職のキャリアパスが明確にされ、初任者研修修了者⇒介護福祉士(国家資格)⇒認定介護福祉士となりました。